JCSSとは計量法に基づく計量法トレーサビリティ制度を表します。つまりこの計器類、機器は正しく基準値で計られているものなので安心して使用できます、という制度ということです。これは本当にあらゆる計器類が対象となり、当然長さを計るための計器類に対しても対象となります。どのような計りにも言えることですが、長さというのは生活の上で非常に重要です。テーブルやカーテン、布団などあらゆるものに長さがあります。道路や水道管、電気通信関連、建物と小さな物から大きなものまで、すべてに長さは関わっています。このJCSSはアジア太平洋試験所認定協力機構や国債試験所認定協力機構と相互承認がされており、世界中に認められる機関ですので、どの国で販売をしても、その単位が正確であることを保障することができ、信頼されるということです。

長さの信頼を築くJCSS校正はいつ行うのか

信頼とは築くのは難しく崩すのは容易いものです。JCSSはその信頼を強固とするために存在する機関ともいえます。そもそも長さや重さ、温度などには世界の基準となるものが存在します。この基準から0.1ミリでもずれていれば、その計りは信頼には値しないことになります。それは数値が重なるほどに誤りが大きな数字になるからです。JCSSでは国際標準となっている検査機器を使用して、その計りの正確性を調べます。持ち運びが出来ないようであれば、現地に来て検査を実施するので、毎年検査をする時にはずして、検査場まで持っていく必要がなく、検査を請け負っている会社に依頼して来てもらうことができます。もっとも検査をして校正してもらう周期については、計器類のメーカーの推奨年数や状況に応じて時期を決めることができ、検査をする会社が勝手に指定することは無いです。

JCSS校正を行っても長さの計り方が正しくなければいけない

JCSSの長さの校正は、校正を請け負っている会社に依頼する必要があります。自分たちで行えるものではなく、第三者の目を通して行うもので、その上でJCSSに申請をする必要があります。このように正しく制度を利用することで、商品などの正確性を信頼してもらえることになりますが、当然使い方ひとつでもミスが起こります。小学生の時に定規で正確に計るには適当ではいけないと教わった方もいると思います。そして実は計器類は温度によって変化することがあります。これは計器が物質である上で仕方が無い事です。外で使用する物に関しては環境の変化を考慮する必要がありますが、室内である場合、恒温室を利用し、一年中一定の温度が保たれている場所で計測する方法をとらなければ計測に狂いが出る可能性があります。測定する道具だけでなく、測定方法にも気を配る事は当然のことです。